保育園の園長先生の悩みの本質:プロ保育、人間関係の調整、経営者

保育施設の園長先生の悩みは、そのお仕事の全体像が外からは見えにくい分、なかなか理解されにくいかもしれません。

園長先生は保育のベテランプロである場合が多いのですが、実際子どもと接する中でその専門性や経験を活かすということよりもむしろ、後輩指導にあたる保育士育成保育士・スタッフ同士の人間関係保護者対応、その他、保育園の経営面からの様々な課題、例えば、人材不足地域その他との対外交渉等、沢山のことに向かい合う必要が出てきます。

ここでは、そんな園長先生の悩みについて、本質的な面から概観し、園長先生の心の整理に繋がるような考え方や、少し先を見据えた考え方のヒントについて、書いてみようと思います。

トップ(園長)は孤独

どの職場でもそうだと思いますが、トップに立つ人は孤独です。

全体像を見て、そして何かがあったら矢面に立って全体の舵取りをしていかなくてはならないからです。

ご自身の言葉の1つが「トップ(施設長)」としての意味を持ちますので、

知っていたり、思っても言えないこともありますし、

個人的には氣にならないことであっても、

「トップ(園長)」として言っておかなくてはいけないことは

たとえ嫌われ者になっても

言わなくてはいけないことも少なくありません。

そして、上に述べたような事柄は

トップに立ってはじめて

その苦しさや求められていることの重要性を知ることになるのがほとんどです。

ですから当然、

周りのスタッフにはほとんど理解されません。

加えて例えば、同じ園でベテラン保育士さんだったかたが園長先生に就任された場合など、

環境が変わらない場合は、

どうしてもこれまでのそのかたの延長で考えますので(ご自身も周りの方々も)

モヤモヤ、変わり切れなさ…などが、苦しみをより引き延ばしてしまうこともあるかもしれません。

笑顔の花。保育園の植木鉢に咲くニコニコ顔の花。

園長先生のお仕事と悩み

保育園の園長先生は、言うまでもなく、保育施設のトップです。


保育のプロであると同時に
プロ集団(保育士さん、スタッフ)を統括する役割
保護者の方々、他施設・機関、地域、近隣のかた等、
外部(人や施設・機関)とのやりとりの最終決定窓口となるような役割も担っています。

そのため、日々

  • 子どもを観ていくということ(保育の質)
  • 保護者との連携
  • 保育士やスタッフ同士の人間関係
  • 園全体での目指すこと
  • その他外部とのやりとりや決断の迫られる必要事項

他の様々な分野からの、様々な濃淡のSOSが、飛び込んできます。

常に、何を一番大事にするか、を考え、決断していく必要性に迫られます。

園長先生ご自身のキャパシティー(可能性の範囲)を見極めつつ、出来る範囲で広げつつ、

よいバランスで反映できるようになれたらいいですよね。

そして余裕が出来てきましたら、

園長先生ご自身の願いとか夢とかこうありたいという部分も

日々の声掛けややりとりの中で出していけたら、

園長先生だからこその、さらに大きな意味での投げかけとなると思います。

そこから皆で感動や氣づきを得られたら、素晴らしいですよね。

それは、保育園にかかわる全ての人が、大変ながらも根本に喜びをもって、各々の課題に向かい合えるような環境の舵取りとも言え、

それが園長先生にしかできない

大きなお仕事の根幹と言えるのかもしれません。

保育園でピアノに合わせて楽しく踊る子どもたち

保育士であると同時に経営者

保育園の園長先生は

子どもたちと接する保育士であると同時に、

園の顔として、様々な決断を求められます。

内容も様々、

決断の大きさも
園の今後を左右するような大きなものから、日々の繊細な調整のようなものまで様々です。

最終決定機関なので、

あちらこちらから
本当に色々な声が聞こえてくることでしょう。

常に、冷静に俯瞰的な目で園全体、保育園の将来を見据えていくことも必要となるでしょう。

園長先生が

  • 強くしっかりと意思表示をする必要がある場合
  • 受け止めつつ当事者の成長を促す方向で進める場合
  • 突っぱねて、本人同士に任せる道を選ぶ場合
  • その他

等々、自ずと様々なバリエーションが必要となってきます。

花束を持った女性。保育園の園長先生へ。

何はともあれ、園長先生は保育園の顔

園長先生は、保育園の顔です。

入口にバーンと笑顔が咲いていれば、

子ども、親御さん、スタッフ。地域のかた。

安心して、自分の取り組むべきことに、専念できるでしょう。

逆に、園長先生が浮かない顔をしていると、

みんなが少しスッキリせず、

心が陰ってしまうかもしれません。

かといって、

どんなことがあっても自分(園長)は笑顔で!!云々、ということで

無理をし過ぎるのはお勧めしません

なぜかというと、無理は長くは続きませんし、無理を続けると思わぬ形でダメージとなってしまうからです。

目指すところは、

普段は落ち着いて穏やかな笑顔の花

何かあったときには

真剣で渾身の強い花、怒りの花、諭す花…など、園長先生のタイプに応じて。

信頼関係があれば、何かあっても、皆はそこから学びます。

そういう心地よい状態であるために、

また、遠回りに思えるかもしれませんが、

本来の「子どもの理解」に集中して向かい合えるために。

一度、じっくり時間をかけて

保育園の園長先生のお悩みを棚卸しし

目標や向かうべき点等について

整理してみるのもとても効果的だと思います。

保育園の心理的なことに関する専門的なサポートをいたします。

お問い合わせください。

実際は、園長先生の悩みはお1人お1人非常に異なり、その一番の解決の方向性も、保育施設の現状、園長先生のお考えやパーソナリティー、保育園(保育士、スタッフ、お子さん、保護者)の雰囲気や、地理的な特徴などにより、異なってきます。

細やかにオーダーメイドでサポートいたします。